きものコラム
かさね母と娘の「きもの着まわし術」4月袷きものを爽やかに着る編
今月の母と娘の「きもの着まわし術」。
こちらの投稿では、母娘で同じ着物、同じ帯を使い年代別の二通りの着こなし方を提案しています。お持ちの着物をうまくシェアしていきましょう。
今回は普段着でちょっとおめかしのコーディネートです。
4月でも暑い日がありますが、単衣にはちょっと早いこの時期、色味で爽やかに、また50代、30代の場合に置き換えた時にどういった見せ方をしたらよいかの提案です。
◆4月の着回し着物◆
◆母の着こなし◆
「50代の春の装い〜色味で涼やかにしつつ美術館へGO〜」
身長:157cm
年齢:50代
着用した着物: 小紋
帯:洒落袋
<使用した小物>
帯揚げ、四分紐の帯締め、やきもの帯留め(共に私物)
<着こなしのポイント>
今回の着物は名物裂•蜀江文の小紋。遠目には無地っぽく見えますが近くでみるとしっかり文様が入っています。文様としては格が高いものなので、普段着でも袋帯を合わせ全体的に綺麗めにしました。きものは涼しげな袷ですが、帯の色が濃く袋帯で個性的なので、暑苦しくならないように爽やかな空気を身にまとうような印象にしています。美術館のように、普段着ですこしだけおめかししたい時にぴったりです。
帯まわり。今回は色味が濃くはっきりしている帯を使い、石の帯留めを合わせ着物と対象的に帯びまわりは派手な色使いになりました。
今はちょうど藤の花が満開ですので、全体的にな色味は紫を中心に寒色でまとめています。
帯揚げは紫で50代にふさわしい上品な着こなしを目指しました。
帯留めはやきものと石を組み合わせた娘作のもの、四分紐の青でしっかり締めます。
◆娘の着こなし◆
「30代、夜の会食は母の着物と帯を借りて綺麗めに」
身長:162cm
年齢:30代
母との身長差:5cm
<使用した小物>
帯揚げ、三分紐(全て私物)、帯留め:11,880円(税込)※店頭にて販売中
<着こなしのポイント>
今回の着物と帯は私にしてみたら綺麗めだったので、なかなか普段の装いではないものの、急にお呼ばれした時やお仕事関係の目上の方と会食となった時に綺麗めで喜ばれそうなコーディネートにしました。
半衿と帯揚げは少しだけカジュアル感を出して青系の柄ものに。
後ろ姿は帯を主役にすっきりと。目上の方との会食なので印象よく衿も抜きすぎず。
爪も帯留めの青と合わせて先だけ青く。同じ青系等でも、はっきり鮮やかな青が一カ所入ることで全体の印象がぱっと明るくなります。また帯の織の質感と陶器のつやの質感の違いが目を引きます。ぜひお試しあれ。
4月の着回しはこんなかんじ。
爽やかな4月、暑い日も増えてきましたのでこの時期は袷を涼やかに着こなしましょう。
同じ着物と帯でも、年代や小物使いで印象ががらりと変わります。
最近はお家にある着物を活かしたい、頂いた着物をどう自分なりに着こなしたらいいかわからない、という方も多いですので、お着物を楽しんで頂くきっかけになれば幸いです。さっそく、お家にある着物を羽織ってみましょう。
それではまた次回をお楽しみに。
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