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かさね母と娘の「きもの着回し術」3月◆辻が花訪問着/刺繍袋帯◆
隅田川沿いの桜もちら、ほらと咲いてきました。
3月もあと少しでおわり、いよいよ暖かい春が近づいてきましたね。
さて今月の「母と娘のきもの着回し術」です。
こちらの投稿では、母娘で同じ着物、同じ帯を使い年代別の二通りの着こなし方を提案しています。
今回のテーマは、「春のおよばれコーディネート」。
春らしいピンクの辻が花の訪問着で、今の時期らしい結婚式やパーティーへのコーディネートです。
◆3月の着回し着物◆
着用した着物:辻が花訪問着
帯:刺繍袋帯
◆母の着こなし◆
身長:157cm
年齢:50代
<使用した小物>
桜、源氏香の帯揚げ、帯締め(共に私物)
<着こなしのポイント>
今回は差し色がかわいい辻が花の訪問着、30年くらい前のものです。辻が花は室町末期から安土桃山時代にかけて現れた、絞りと墨書きによる描き絵を基調とした染めの技法で、「辻が花」という花は実在のものではなく架空のお花です。その辻が花の訪問着に、すこし鈍めの色の相楽刺繍、平刺繍、金マツリ刺繍が施された袋帯を合わせました。
衿は塩瀬の白衿で上品に。着物パーティーでも行きましょうか。
帯周りは今回は帯締めと帯揚げで、上品さを全面に出しました。
ちなみにコートは母のお気に入り被布のコート。衿と胸元がポイントです。
◆娘の着こなし◆
身長:162cm
年齢:30代
母との身長差:5cm
<使用した小物>
刺繍の帯揚げ、シルバーの三分紐、花のコーム(全て私物)、帯留め:<辻が花>※京林さんコラボ商品 14,580円(税込) 店頭にて販売中
<着こなしのポイント>
今回は着物と帯が渋めなので、帯揚げの紫を効かせました。半衿は白にベージュの刺繍のもので少しだけ変化を持たせました。
結婚式への参列にもぴったりです。
今回の髪型は、式典用に自分でできるまとめ髪。まずハーフアップをくるりんぱ。その両端の髪をすこしずつとり、さらにくるりんぱ。残りの髪を一つにまとめ、三つ編みをしてピンでまとめました。最後に花のコームをつけ完成です。
3月の着回しはこんなかんじ。
同じ着物と帯でも、年代や小物使いで印象ががらりと変わります。
最近はお家にある着物を活かしたい、頂いた着物をどう自分なりに着こなしたらいいかわからない、という方も多いです。
お着物を楽しんで頂くきっかけになれば幸いです。
また次回をお楽しみに。
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