かさね母娘のきもの着まわし術
2016-11-01かさね母と娘の「きもの着回し術」11月
最近のかさねは、お母様やおばあ様の思い出の物を着られるようになりたい!と、通われる方が増えてまいりました。
きものや帯だけでなく、思い出も一緒に受け継がれていくなんて、なんて素敵なことでしょうか。そんな大切な着物や帯をまとっておけいこをしている生徒さまの笑顔を拝見しているとこちらの方が嬉しくなってしまいます。
着付けを始める際に最初から全て揃えなくても、たくさんの想いの詰まった着物を活かすための『かさね母と娘のきもの着回し術』です。 同じ着物と帯でも小物によってこんなに印象が変わるものです。 是非ご参考に。
◆11月の着回し着物◆
着用した着物:紬 有松絞り
帯:塩瀬 加賀友禅
この着物はかれこれ約20年前に母が購入したもの。近年は着ていませんでしたが久しぶりに袖を通しました。
◆母の着こなし◆
身長:157cm
年齢:50代
<使用した小物>
帯揚げ、三分紐、帯留め:娘制作 やきもの帯留め<菱>
<着こなしのポイント>
20年程前に作った着物で、当時とは体型も変わってきたのでゆったり感を心がけています。今の時期、紅葉を意識して帯揚げは黄色に、帯留めはやきものの彫りのものを。
後ろ姿はこんな感じに。
◆娘の着こなし◆
身長:162cm
年齢:30代
<使用した小物>
帯揚げ、半衿(ネット通販で410円)、三分紐、帯留め:やきもの帯留め 3,999円(税込)<花札もみじ2>こちらで販売中、かんざし:堀田武司さんの作品4,104円(税込)※店頭にて取り扱い中
<着こなしのポイント>
まず母と身長が5cm程違うので、私にとっては裄や丈が短い着物。
丈は、腰紐は下目におへそのあたり(腰骨のすこし上あたり)で締めることによって調節。裄は短く、そのままだと長襦袢が出てしまうので長襦袢を安全ピンで留めています。
また私は母よりオリエンタルな顔なので顔周りを派手に、半衿は紫地の刺繍のものを、渋くなりすぎないように帯揚げもピンクを選びました。
帯留めは新作の花札をイメージしたもみじです。
髪型は、前髪と少し出した横の髪をストレートアイロンですこし巻き、後ろは二つにわけて三つ編みした後ピンでまとめ、大正ロマン風に。仕上げにかんざしを。
11月の着回しはこんなかんじ。
同じ着物でも、年代や小物で印象ががらりと変わります。
お着物を楽しんで頂くきっかけになれば幸いです。