母娘着物着まわし術
2019-02-22かさね母と娘の「きもの着まわし術」〜2月 結城紬に染めを施した訪問着と吉野間道の袋帯〜
今月の母と娘の「きもの着まわし術」。
こちらの投稿では、母娘で同じ着物、同じ帯を使い年代別の2通りの着こなし方を提案しています。お持ちの着物をうまくシェアしていきましょう。
…
今回は紬の訪問着と×吉野間道の袋帯のコーディネート。
2月の三寒四温のこの時期は、寒色を楽しめる季節でもあります。50代母と30代娘のそれぞれのコーディネート例です。色合わせなどご参考になれば嬉しいです。
◆2月の着回し着物◆
着用した着物:紬に染めを施した訪問着
帯:吉野間道の袋帯
◆50代母の着こなし◆
身長:157cm
年齢:50代
<着こなしのポイント>
普段総柄は苦手であまり着ないのですが、新しい自分を発見したくて今回は総柄を選びました。
<小物:全身で雪や氷の色をイメージ>
帯揚げ、四分紐、(私物)やきもの帯留め「筒型透かし帯留め」
寒いとどうしても暖色になりがち。そこで今回は敢えて雪や氷の色をイメージしましたが、寒色になりすぎないように帯は濃い暖色系にしてみました。
<着付けポイント:段替わり模様をすっきり着るコツ>
段替わりの模様はともすると胸元がよりふくよかに見えてしまうことがあります。そこでスッキリ見えるように、衿元を深めに合わせています。
……………………………………………………………………………………………
◆30代娘の着こなし◆
身長:162cm
年齢:30代
母との身長差:5cm
<着こなしのポイント>
訪問着といえど紬に藍染めの総柄の着物。50代母よりカジュアル感を出したいところです。
<小物:補色に近い色で差をつける>
帯揚げ、三分紐、半衿(私物)、やきもの「蝶々帯留め」
半衿は着物と同じ藍色の絞りのもの。それに対して帯びまわりは藍色の補色に近い黄色系でまとめて目立つよう差をつけました。明るさを持ってくることで顔色もよく見えます。
後ろ姿は落ち着いた印象で。
訪問着ですが結婚式などフォーマルなシーンではなく、カジュホテルでのパーティーなどならOKのコーディネートを意識しました。
………………………………………….
同じ着物と帯でも、年代や小物使いで印象ががらりと変わります。
最近はお家にある着物を活かしたい、頂いた着物をどう自分なりに着こなしたらいいかわからない、という方も多いですので、お着物を楽しんで頂くきっかけになれば幸いです。さっそく、お家にある着物を羽織ってみましょう。
それではまた次回をお楽しみに。