かさ
2018-02-13かさね母と娘の「きもの着まわし術」2月、紬コーデで楽しく行けるところとは
今月の母と娘の「きもの着まわし術」。
こちらの投稿では、母娘で同じ着物、同じ帯を使い年代別の二通りの着こなし方を提案しています。お持ちの着物をうまくシェアしていきましょう。
さて、よく聞くお悩み、「○○にはどういうコーディネートでいけばいいのだろうか?」という疑問。
今回は織×織編です。
50代、30代それぞれの場合、どういう所でどういった見せ方、着こなしをしたらよいかの提案です。
◆2月の着回し着物◆
着用した着物: 結城紬(葡萄唐草文)
帯:織の袋帯
◆母の着こなし◆
「50代、友達と銀座にてホテルランチのあと歌舞伎へ」
身長:157cm
年齢:50代
<使用した小物>
帯揚げ、三分紐×2(共に私物)、透かしやきもの帯留め(非売品)
<着こなしのポイント>
今回の着物は葡萄唐草文の結城紬。帯は名古屋帯より少し格上げして織の袋帯を合わせています。
八掛の赤と口紅の色味を合わせてみると落ちついた印象に。
母としてこのコーディネートで行く所の上限は、「仲間内でのホテルランチ」まで。
パーティーやドレスコードがあるような場所でなく、「仲間内のワイワイとした場」に適していると考えます。
帯周り。今回は帯に柄がありますので、柄の邪魔にならないように、且つポイントを作るということで白と紫の三分紐二本を帯留めでしめるという合わせ方にしました。二本使いは品よくポイントになるのでおすすめです。
また帯揚げは左右で色を変えて出して、「いりく」でさらっと流れるような存在感で。透かし彫りの帯留めなので紐を魅せる楽しみもあります。
後ろ姿はこう。着物と帯、同系色でまとめた50代の着こなしの楽しみ方です。
◆娘の着こなし◆
「30代、お友達と落語からのビストロへ」
身長:162cm
年齢:30代
母との身長差:5cm
<使用した小物>
半衿、帯揚げ、三分紐(全て私物)、パンダ帯留め:3,240円(税込)※こちらにて販売中
<着こなしのポイント>
なかなか渋めの配色の着物と帯の色の中から、紫と緑を抽出して派手にして帯揚げと三分紐で取り入れるコーディネート。50代の母よりかは元気で若い印象に。差し色の効果を最大限利用します。
帯びまわり。帯が神坂雪佳の大きめな菊桐の絵柄なのでそこに子パンダちゃんが甘えているように。帯揚げは多めに出して明るい印象に。
顔まわり。髪はひとつにまとめて三つ編みをしてゴムで結び、くるくると巻いてピンでとめて最後に簪を。今回は着物と帯が地味目なので、目元に色を使いました。上瞼の目尻に青。下瞼の目尻にオレンジを。目尻だけに細くひくのがなじむポイントです。
2月の着回しはこんなかんじです。
場所やどなたと一緒なのか、また自分の立場によって着こなしは変わってきます。
結婚式に着るものは分かりやすいけど、普段着の範疇でどこまで崩していいのか、
どこまでフォーマルを出したらいいのかという疑問の参考になれば幸いです。
かさねの着物教室では、生徒さまからのそんなコーディネートの相談もとても多いので、シチュエーション、その方の立場を考慮した提案をさせて頂いています。
詳細はこちらから。
かさねのきもの教室
それではまた次回をお楽しみに。