きものコラム, News
かさね母と娘の「きもの着まわし術」盛夏(文月)◆生紬訪問着/夏結城袋帯
今月の母と娘の「きもの着まわし術」。
今回は着る機会がぐんと少なくなる、しかし着ていると素敵さが増す夏着物のすすめ、です。
こちらの投稿では、母娘で同じ着物、同じ帯を使い年代別の二通りの着こなし方を提案しています。お持ちの着物をうまくシェアしていきましょう。
今回は盛夏でも涼しげに見える、そして華やかさを持つ母のしょうざんの生紬を選び、夏らしく涼しげな紬の訪問着を中心にコーディネートいたしました。
◆7月の着回し着物◆
着用した着物: 夏生紬訪問着
帯:洒落袋
◆母の着こなし◆
「着物仲間と踊りの会の公演、そしてホテルでディナー コーディネート」
身長:157cm
年齢:50代
<使用した小物>
帯揚げ、四分紐の帯締め(共に私物)、帯留め「貝パール」※非売
<着こなしのポイント>
今回の着物は夏生紬の訪問着。訪問着でも、柄が少ないもので鮮やかな黄色が夏らしく爽やかです。母は、半衿はいつものように白の、絽塩瀬です。
帯周り。今回は全体的に白っぽい色味なので、ベージュと黒の四分紐を使用して全体的に柔らかさを出しつつ、細くピッと一本黒でしめました。帯揚げ、帯の柄の波と、パールの貝殻帯留めで海を連想させます。品は崩さずに遊びをプラスして。
◆娘の着こなし◆
「夏の軽井沢へ、親しい友人や親族だけの結婚式 コーディネート」
身長:162cm
年齢:30代
母との身長差:5cm
<使用した小物>
帯揚げ、三分紐(全て私物)、帯留め:京林コラボ商品 13,500円(税込)※店頭にて販売中
<着こなしのポイント>
今回の着物と帯の組み合わせは、母に比べ私の歳ではより明るい色味をプラスしたほうが良いと考え、帯揚げに母よりも強めのブルーを持って来ました。半衿は結婚式のため、すこしだけ遊びを持たせ白に露芝の刺繍のものを。
帯まわり。結婚式なので、帯留めはご夫婦をイメージしてお花ふたつのもの。三分紐は白で清潔感を持たせました。帯自体、母と出ている柄の部分が違うのでそれだけでも少し印象を変えることができます。お花に吹く風、といったところでしょうか。帯揚げは半分が絽になっているもので、通年使えて便利です。
7月の着回しはこんなかんじ。
今回はふたりともおなじような寒色でまとめましたが、同じ色味でも帯揚げの色の強さ、また紐の存在感、帯の柄だしと、細かいところで年代に合った着方が出来ます。
同じ着物と帯でも、年代や小物使いで印象ががらりと変わります。
最近はお家にある着物を活かしたい、頂いた着物をどう自分なりに着こなしたらいいかわからない、という方も多いですので、
お着物を楽しんで頂くきっかけになれば幸いです。
さっそく、お家にある着物を羽織ってみましょう。
それではまた次回をお楽しみに。
Related Posts