きものコラム, News
■かさねの小箱■「赤の色」
かさねの小箱。
それはきものにまつわる物語。
「赤の色」2017.5.11
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もうすぐ母の日。
ちょっと早いけど今日は前々から決めていた母とのランチの日。
その後お互い時間があるし、せっかくだし今やっている旧古河庭園の春のバラフェスティバルに来てみた。
普段お花って全然見ないしバラってメジャーすぎるお花だけどよくよく見るとかわいいよねえ。丸くぽわっとなっててキレイな色で、でも鋭いトゲがあって会社にもこんな人いるなあ。なんかお花って旬があって季節感じられていいけどちょっとさみしい気もするよね。刹那的っていうか。ああ今日あったかいなあ。もう袷はそろそろ終わりだな。あと1回くらい休みの日に着れるかな。しかしこういう場所って平日がいいよねえゆったり見れて。平日休みの特権だよねー。あー久しぶりの日光浴…
いつものように頭の中で出発点と全然違う話題になっていることを見透かすみたいに、母が言った。
「薔薇っていろんな色あるねえ。
ほら、ひとつのお花の中でもさあ花びらによってちょっと色が違ったり、
同じ花びらの中でもうっすらグラデーションになってたりさあ。面白いよねえ。お花ひとつひとつにもちゃんと個性があるねえ。」
…ほんとだ。同じ色とおもってたけどよくよくみてみると違うみたい。
母はいつもそうなのだ。
私が気づかないようなことに気づく。
視野が広いのか、逆に一点集中で見ている面積が極端に狭いのか…
私はいつも余裕がないし毎日光の速さで過ぎ去ってあっという間に一日が終わる。
お花をじっくり見るほどのゆとりが今はない。
こんないい天気の平日に外でゆっくりしてるのもほんと久しぶりだもんなあ。
あ〜日光浴っていいなあ。大事だよねビタミン…
「そういえばさあ、今日のコーディネートって薔薇をイメージしたの?」
「おっ気づいた?」
「そのくらい気づくよ〜。」
「バラといえば赤とかピンクってイメージじゃない?この前もらったこの帯ちょうど緑だったし」
「ま、赤い薔薇って言っても色んな赤があるけどねえ」
勝ち誇ったように母が言う。
「なんで勝ち誇ってるの」
「え?だってめぐちゃんあんまり色のこと知らないかと思って〜」
楽しそうにそういって母はまた別の赤いバラを見てる。
さてさて今日の私の着物、八掛も赤で揃えたことに気づくのはいつかしら。
5月の爽やかな風が着物の裾をすこしめくった。
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<使用小物>
●帯留め:4,860円(税込)
●帯飾り:3,240円(税込)
作家/aimonoさん
●三分紐:3,800円(税込)
※記事掲載時に店頭にて販売中。
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